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ドモホルンリンクルに入っているヒートショックプロテインとは

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ヒートショックプロテイン

ヒートショックプロテイン(HSP)とは

HSP(Heat Shock Protein)は、それぞれの英語の頭文字を表し、「熱(ヒート)」という「ストレス(ショック)」を与えると増える「タンパク質(プロテイン)」であることが名前の由来となっています。


ヒートショックプロテイン(HSP)は1962年に科学者である、リトッサ博士により発見されました。

その後の研究でほとんどの生物において作り出すことが出来るタンパク質であり、熱だけでなく、様々なストレスによって細胞内に増えることがわかってきました。

現在において、ヒートショックプロテイン(HSP)は、その抗ストレス作用から、抗ストレスタンパク質といわれており、その他にも

●自立神経調節作用
●睡眠の質の改善
●うつ症状の改善
●記憶力・集中力の改善
●脳の老化予防
●認知機能の改善
●免疫力の向上
●がんの予防
●内蔵機能の向上
●抗炎症作用
●ダイエット作用
●メタボの改善
●美肌効果

等々、数々の疾患に対する予防・治療効果が期待される注目すべき物質なのです。

現代人はストレスにさらされている

ストレス

現代を生きている私たちにとって、ストレスを感じずに生活することなど到底ありえません。

  • ストレスで夜も眠れい
  • 試験のストレスで口内炎が出来た
  • 上司に対してストレスを感じる
  • 都会生活での移動は電車に乗るだけでストレスを感じる

「ストレス」という言葉を使った会話を日常的に行っています。

本来ストレスとは、「身体に何らかの力や物質が加わり歪みが商事ている、すなわち身体がよくない方向に変化している状態」を表わし、ストレスを受けた結果起こるのが病気であることから「全ての病気の原因はストレスである」といってもいい位です。

ストレスには大きくわけて4つの種類があります。

1.物理的ストレス
放射線、紫外線、騒音、高熱、低音、高圧、低圧等によるもの

2.化学的ストレス
毒、酸、アルカリ、活性酸素等によるもの

3.生物学的ストレス
ウイルス、細菌、炎症等によるもの

4.精神的ストレス
うつ、恐怖、不安、孤独、試験等によるもの

ストレスで増加するヒートショックプロテイン(HSP)

ストレス学説は、カナダのハンス・セリエ博士により樹立されたものです。
セリエ博士は、身体をストレス状態にする力や物質をストレッサーとしました。

ストレッサーとして、天候、寒暑、痛み、傷、疲労、感染、中毒、睡眠不足、失望、焦燥、驚き、恐怖、悲しみ、精神不安等、要するに身心を刺激するあらゆるものが考えられます。

こうしたストレッサーからの刺激を受けた時に身体がストレスという状態になります。

そして体の中の細胞が強いストレスを受けると、細胞の中のタンパク質が傷つき異常なタンパク質が出来てしまった場合でもこれを修復してくれます。
さらに、ヒートショックプロテイン(HSP)はあまりにもダメージがひどく、修復出来ない程の異常なタンパク質を分解してくれます。

つまり、ヒートショックプロテイン(HSP)はストレスから私たちを守るために、ストレスによって増加するというわけです。

ヒートショックプロテイン(HSP)の優れた働き

ヒートショックプロテイン(HSP)のすぐれた働きとして、まずタンパク質の修復と分解作用があります。

細胞が強いストレスを受けると細胞内のタンパク質は傷つき、正常な働きをしない、異常なタンパク質になることがあります。

その際、ヒートショックプロテイン(HSP)は、このような異常なタンパク質を正常な働きをするタンパク質に修正し、修復不可能な場合は、異常なタンパク質をアミノ酸へと分解します。

またヒートショックプロテイン(HSP)は、適応的細胞保護を行います。

つまり、弱いストレスを受けた細胞の中でヒートショックプロテイン(HSP)が増加し、細胞のストレス抵抗性を高めるという働きにより、細胞を適応・保護し細胞は強いストレスを与えられても生き残ることが出来るようになります。

そのためにヒートショックプロテイン(HSP)はストレスがない時でもある程度生産され、いつストレスが来てもいいように準備しています。

さらにすぐれた働きとして、ヒートショックプロテイン(HSP)は、分子シャペロン作用を持っています。

シャペロンとは、フランス語で、「介添え役」を意味します。

ヒートショックプロテイン(HSP)は、3つの大きなシャペロン作用、

1.新しく作られるタンパク質の合成
2.新しく作られたタンパク質を必要な箇所まで運搬
3.役割を終えたタンパク質の分解

という、タンパク質の一生を無事に全うするためのシャペロンの役割も果たしています。

ヒートショックプロテイン(HSP)が働く仕組み

肉タンパク質

私たちの体の中のほぼ全ての生命活動はタンパク質で行われています。
タンパク質が最も重要な物質であるといっても過言ではありません。

タンパク質は、20種類のアミノ酸がつながって出来ているひも状のもので、折りたたまれ正しい形になります。

正しい形とは、水の中で溶けにくい(疎水的)、アミノ酸がお互いに結びつき守り合いながら(疎水結合)なるべく水に接しないように内側に隠れ、水に溶けやすい(親水的)アミノ酸が水に接する外側にある安定した状態のことを言います。

しかし、アミノ酸分子のつながりはとても弱く、様々なストレスにより簡単に切れてしまい、正しい形は崩れ別の形の崩れたタンパク質と集まり固まってしまいます。

ヒートショックプロテインは、外側に出てきてしまった疎水的なアミノ酸を他の変性したタンパク質より先に見つけて結びつき、タンパク質を変性から守る働きをします。

さらに、ヒートショックプロテイン(HSP)は、変性したタンパク質を元に戻すという難しい働きも行います。

その優れた働きの仕組みとして具体的には、変性したものを一旦閉じ込め直す方法、変性したものに取り付いて直す方法、変性したものを穴に通し、元のひもの状態に戻してから直す方法等があります。

またヒートショックプロテイン(HSP)を増やす仕組みは、それまでヒートショックプロテイン(HSP)をコピーするタンパク質(転写因子)と結合し活動を休止していたヒートショックプロテイン(HSP)が転写因子から離れ、変性したタンパク質と結合し、その結果転写因子が活性化されるというものです。

ヒートショックプロテインの種類

ヒートショックプロテイン(HSP)は、他のタンパク質の介添え役や細胞を保護するといった共通の作用を持ちながら、分子量や存在する場所、介添えするタンパク質等が異なることにより、細かく分類すると100種類以上もあります。

ヒートショックプロテイン(HSP)の主な種類として、

<ヒートショックプロテイン(HSP)104>

大きな分子で異常なタンパク質の再生に特徴があります。

<ヒートショックプロテイン(HSP)90>

人間の細胞では最も量の多いヒートショックプロテイン(HSP)であり他のタンパク質の介添え役として重要な役割を持ちます。

<ヒートショックプロテイン(HSP)60>

細胞内でエネルギーを生産sるう小器官である、ミトコンドリアへのタンパク質の輸送等を行います。

<ヒートショックプロテイン(HSP)47>

コラーゲン生産に関するヒートショックプロテイン(HSP)です。

<ヒートショックプロテイン(HSP)32>

赤血球中の分子ヘムを分解し抗酸化作用により細胞を保護するヒートショックプロテイン(HSP)で、αクリスタリンは分子量が小さいためスモールヒートショックプロテイン(HSP)と呼ばれ目の水晶体の高タンパク濃度の維持により水晶体が濁ってしまうのを防いでいます。

<ヒートショックプロテイン(HSP)70>

細胞を保護する作用がヒートショックプロテイン(HSP)の中で最も強く、ヒートショックプロテイン(HSP)の代表のようなタンパク質です。

脳の機能を高めるヒートショックプロテイン

脳

私たちの記憶力は30歳から40歳をピークにゆっくり低下し、加齢と共に物忘れをするようになります。

物忘れには年齢相応に起こる生理的な物忘れと、認知症等の病気につながる病的な物忘れとがあります。

病的な物忘れ、つまり認知症には代表的なものに

●アルツハイマー型
●レビー小体型
●前頭側頭型
●脳血管性認知症

などがあり、特にアルツハイマー型は認知症の半数を占めるといわれ、脳の記憶に関する部位(前頂葉、側頭葉等)で、アミロイドというタンパク質が構造異常を起こして凝集・沈着することが原因とされています。

しかし現在のところ、特効薬は見つかっていません。

タンパク質の構造異常が原因であれば、ヒートショックプロテイン(HSP)のタンパク質を修復するという働きにより認知症の進行予防が可能であると考えられ、ヒートショックプロテインの遺伝子を高発現させる研究等も進められています。

その他ヒートショックプロテイン(HSP)には、神経細胞を保護・修復する働きから、神経細胞障害を軽減し、睡眠の質の改善や記憶力・集中力を高めるとそういった、脳機能改善効果が認められています。

免疫力を高めるヒートショックプロテイン

免疫力

免疫とヒートショックプロテイン(HSP)はいずれも私たちの体を外敵から守ってくれる生体防御システムなのです

免疫は、自分と自分でないもの(抗原)を区別し、排除するシステムで、外敵それぞれへの作用が特異的に起こり、その効果は永久に持続します。

しかし、免疫は免疫を獲得した病気にしか効果はありません。

ヒートショックプロテイン(HSP)は外敵(ストレス)の種類を問わず、どんな外敵に対しても増加して闘います。

つまり、どのようなストレスにより傷ついたタンパク質をも修復してくれるわけです。

また、ヒートショックプロテイン(HSP)単独では何の免疫活性もないわけですが、免疫細胞であるNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化する等、免疫に働く因子に介添え役のように作用することで、免疫力を高めるように働きます。

臨床では、ヒートショックプロテイン(HSP)と結合した状態でがん抗原を患者に投与する新しいがんワクチンも開発されつつあります。

このようにヒートショックプロテイン(HSP)は免疫を高めるように働くわけですが、効果のある期間は1日から4日間と限られているため、継続的にヒートショックプロテイン(HSP)を増やす工夫が必要であると言えます。

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